国語にだって実験がある

クセジュの日常

(最終更新日

こんにちは、新松戸の国語科担当濱中です。

「セロハンテープ持ってきて」
「誰かハサミ持ってない?」
「まず窓から作ろう」

今日の授業では、あまり国語の授業らしくない言葉が行き交っています。
一体何をしているのでしょうか?

今月の中学2年生国語で読み進めているのは、谷崎潤一郎の『陰翳礼讃(いんえいらいさん)』というエッセイです。
日本文化と西欧文化とを比較し、日本文化にはあえて薄暗さを活かした「陰翳の美」があること。そしてそれこそが西欧化される以前の日本本来の美意識なのではないかということを述べており、デザイナーや建築家からも高く評価されている文章です。

いま読んでいる部分では、ちょうど日本の建築がどのような工夫の果てに神秘的な陰翳っているのかということが、細かに説明されています。
それを深く理解するためにはどうすればいいか?
なら、文章に書かれている日本建築の陰翳を再現してみよう!
というのが、冒頭で触れた今月の授業なのです。

手がかりはほとんど文章中の説明だけ、どの班も試行錯誤しながら( 屋内には掛け軸を作るなどコダワリつつ)日本家屋の模型を作っています。

果たして谷崎の書いたような美しい陰翳はできるのでしょうか?