変化するセンター試験

クセジュの日常

(最終更新日

先日、こんな問題が今年のセンター試験で出されたということが、ちょっとしたニュースになりました。

「1ラジアンとは (ア) のことである。(ア)に当てはまるものを次の選択肢の中から求めなさい」

この問題が今までのセンター試験にはあまりなかったタイプの問題であること。多くの受験生が結果、戸惑ったこと。それが記事の内容でした。高校生になるとラジアンは必須で、とにかく使用する単位です。中学で言う角度の表し方に相当するものですが、円の弧の長さを角度に対応させているため、角度と長さを簡単につなげることができる橋渡し的な単位です。高校、大学に進みに連れ、むしろ中学まで習っていた度数表記の方がむしろ使い勝手の悪い表し方だったと思えるぐらいです。

さて、高校数学では当たり前のように使っているラジアン。なぜそんな当たり前のものが試験に出てニュースになるのでしょうか?その一つの答えが、「当たり前」だからです。ラジアン表記されていることが日常になり、それを使った問題はよくといている。しかし、改めて根本に遡ってみると、当たり前のことこそ理由を問われると意外に困るものです。知識を知って、使いこなせているように見えるが、実はその理由はわかっていない……。そんな浅い理解にとどまっている学びがいかに多いか?をこのニュースは教えてくれます。

同じような問いが、だいぶ前に開成高校で出題されていたのを思い出しました。

「円周率とはなにか?その定義を答えなさい」

といった問題でした。出題意図はこのセンター試験と全く同じでしょう。円の面積は中学生ならば誰でも求められますが、改めてそこで出てくるπを説明しろと言うのです。

本当の意味で基本がわかっている人は、今学んでいる項目の意味をしっかりと言葉で説明できる人です。このことはどんな複雑な計算練習をするよりも、難問をたくさん解いてテクニックを暗記するよりもはるかに有益でしょう。クセジュの授業が、数学、理科の授業でも言葉の意味にこだわっているのはそこに理由があるのです。

さて、現在小6中学準備講座で行なっている割り算徹底攻略。そこにも色々な単位が登場していましたね。
密度、圧力、濃度……
授業でもやりましたが、改めてそれぞれの言葉の意味を正確に説明できるか?確認してみましょう!
全て「割り算」の意味そのものを理解していればわかりますよ。