平安装束着付け体験

イベントレポート, クセジュの日常

(最終更新日

こんにちは、柳通です。
夏期講習前半の最終日、江戸川台教室では平安装束の特別授業を行いました。
平安時代の装束を実際に身に付けて、当時の人の習慣や気持ちを味わうというクセジュならではの体験学習です!
特別講師として赤羽先生を迎え、平安時代の服装に関する講義と着付けをしてもらいました。

赤羽先生「十二単は基本的には仕事着なので、自分で着ていました。今日持って来たこの衣装の重さは16キロくらいです。」
生徒達「え~!着替えただけで仕事に行かないで、帰りたくなっちゃうよ!」
いつの時代もおしゃれには我慢がつきものです(笑)

講義のあとは、実際に装束に身を包んで重さや感覚、所作を学びます。

赤羽先生含めて、3人の女性で次々と着付けを行います。
今回は、十二単(じゅうにひとえ)・水干(すいかん)・狩衣(かりぎぬ)という3種類の中から希望の装束を選んで希望者全員が着付けをしてもらいました。
個人的には、全員があまりに素敵で全員分の写真を載せたいと思うところなのですが、ブログのページにも際限がありますので、今回は泣く泣く一部をご紹介します。

まずは男子に一番人気、狩衣です。

まあ、なんて似合うのでしょう!まるで大河ドラマの画面からそのまま出て来たようです。
狩衣とは、男性貴族が常用した略服です。袖の部分にある紐を引っ張って袖口をすぼめると狩りや作業、蹴鞠などのスポーツを楽しむこともできました。江戸時代になると上等な生地で作り礼服として使用していました。

次は女子の一番人気、十二単です。

儚げに小首を傾げる様子が何ともかわいらしいこの一枚。
女性の第一正装とされました。宮中で働く女性は仕事着として着用していたと言われています。唐衣(からぎぬ)・表着(うはぎ) ・打衣(うちぎぬ)・五衣(いつつぎぬ)・単衣(ひとえ)・長袴(ながばかま)・裳(も)という構成になっていて、唐衣は一番上に着るため最も美しく、模様にもこだわった衣です。今回は素材の関係もあり、16㎏ほどの重さでしたが、実際には20㎏以上ある場合も…。平安時代の女御の中には気合を入れて重ね着をしすぎて動けなくなった人もたまにいたようです(笑)

さて、次は水干をご紹介します。
水干とは、先ほど紹介した男性用の服装、狩衣の一種です。もとは庶民の服装でしたが、その動き易さから貴族の日常着や子供服として用いられるようになると絹製で裏地の付いた高級なものも作られるようになって行きました。
水干姿で思い浮かぶのは、そう牛若丸。源義経の子供時代のスタイルです。また、衣装の色味からか、陰陽師のような雰囲気も感じます。

元気な様子がこちらもまるで大河ドラマの中から出て来たような一枚です。扇子を口元に何やら呪文を唱えている仕草はまるで陰陽師見習いのようでした。