2/24(土)
「『星の王子さま』から想像を膨らませる」今回の授業では、小説『星の王子さま』をさらに読み進めていきました。
みんなで読み深めていったのは、王子さまが自分の星を離れて、さまざまな星を巡るシーンです。
それぞれの星で出会う、王さま、みえっぱり、のんだくれ、しごとにんげん、あかりつけ、地理はかせといった「おとな」たちは、一体何を意味しているのかをみんなで考えました。
私たち大人かすると、これらの人々の様子にはっとさせられることばかりです。
子どもたちも何となくこれらが「大人のすがた」であることは感じ取ってくれたようです。
その後に、子どもたちに「もし王子さまが本に書かれている星以外に行ったら、どんな人がいる星があるのか」を考えて形にしてもらいました。
結構上手に、「おとな」の姿を風刺しているものがたくさんありました。
風刺つながりで、「トルコの星はかせ」のエピソードに注目しました。
このエピソードは、当時のトルコの情勢を知ると、ちょっと読み方が変わってきます。
そこで、中学の歴史の内容をはるかに飛びこえて、高校の世界史で扱う内容まで踏み込んで話をしました。
クセジュの国語では小説をよく扱います。
その際に、作者の人となり、書かれた時代の背景なども同時に学びます。
1つの物語をさまざまな方向から読めるようになることも、小説を読む楽しみの1つなのです。
2/20(火)
「数を楽しもう!」2月の理系講座は「数を楽しむ」をテーマに授業を行っています。
今夏の授業では「自然数の和」について考えました。
まずは子どもたちにこんな質問を投げかけてみました。
「1+2+3+4+…=-1/12という式は正しいと言えるのか?」
多くの生徒たちは「絶対に違う!」と答えてくれました。
この問いの真相に近づくために、今度は数学では定番の、「1から100までの自然数の和」の計算を使いながら、「1からnまでの和」の公式を作ることに挑戦しました。
先生が提示した、「図形を使った考え方」をヒントに、自ら公式を生み出す生徒が続出していました。
この話をきっかけに、「無限級数」「超弦理論」といった、高校やさらにその先の数学や物理のトピックにまで話は膨らみました。
授業の後半では、「連続する自然数の和が100になる例を探そう!」という問いに挑戦しました。
答えの一つは「18+19+20+21+22」です。
この答えは、何とか全員探し出すことができました。
しかし、実はもう一つの答えが存在するのです!
皆さんもぜひ考えてみてください。
2/13(火)
「おとなは、だれも、はじめは子どもだった」2月の文系講座では、『星の王子さま』をテキストとして使っています。
子どもたちが教室に入ると、ホワイトボードに謎の絵が…
実は『星の王子さま』では有名なイラストです。
このイラストは、いったい何を描いたものなのかを、子どもたちと予想しました。
子どもたちからは、「横から見た帽子」、「エアーズロック」、「ラクダのこぶ」…中には「抜け落ちて溶けかかった歯」というユニークな答えも。
物語の中で明かされる答えは「ゾウをのみ込んだウワバミ(おおきな蛇)」です。
さて、改めてこのイラストの意味は何であるのか…
その意味をより深く考えるためにも、このお話の作者であるサン=テグジュペリについても勉強しました。
彼が飛行機のパイロットで世界大戦を経験していること、亡命先のアメリカで孤独な生活を送ったことなどを知り、子どもたちはさらにこのお話に興味がわいたようです。
2/2(金)
「今月もいろいろやりました!」気がつけば1月の授業も最終日となりました。
今回は、これまでの記事では取りあげきれなかった、各教室でやっていた面白い授業を一気に紹介したいと思います!まずは文系講座から…こちらは昔の子どもの遊びを知るということで、授業中に「ぴょんぴょんカエル」を作って遊んでみました。
輪ゴムの力でパチンと飛び上がるアレです。
昭和の子どもなら一度は作ったことがあるのではないしょうか。遊びつながりでもう1つ。
こちらではゲームの歴史を扱いました。
先生が家から持ってきた、懐かしいゲームを実際に手に取りながら、ゲームの進化は「映像技術の変化」にとどまらず、「通信後術の変化」から「コミュニケーションの変化」にまで影響していることを学びました。そしてこちらは、文化の変化に関連して、スイーツからこの40年を振り返りました。
原宿のクレープから始まり、時代を彩った様々なスイーツたちを、時代順に並べ替えながら世の中の様子も振り返りました。
ちなみに、タピオカはこれまでに3回もブームが来ているそうです。
個人的な話になりますが、子どもの頃に初めて食べたティラミスのおいしさは衝撃的でした。少し視野を広げて、国外で起こったできごとを振り返ってみました
あらかじめ、宿題として家の人に「衝撃的だったニューストップ3」を聞いてきてもらいました。
「親がベルリンの壁のカケラを持っている」とか「お父さんが貿易センタービルに行ったことがあった」などリアルな歴史の話も飛び出しました。
締めくくりとして、過去に世界で起こったできごとが、今の世界と深くつながっているということを確認しました。そして、理系講座の授業も紹介します。まずは、「なぜ地球に生命が誕生したのか?」という話題からスタートしました。
そして、生命の誕生にはどうやら「水」が大きく関わっていることがわかりました。
そこから惑星に水が存在する可能性のある「ハビタブルゾーン」の話へ。
最後に扱った「地球外知的生命体はいるのか?」というテーマは子どもたちも興味津々でした。こちらの授業では細胞にスポットを当てて勉強をしました。
人間も含めて、生物は細胞でできています。
では、その細胞はどんな働きをして、どんなふうに子孫を残していくのか…
そこから発展して、生物の進化についても学びました。2月の文系講座では小説「星の王子さま」を読み深めていき、理系講座では整数の神秘にせまっていきます。こちらの授業も楽しみにしていてください。
1/24(水)
「私たちはどこから来て、どこへ向かうのか…」今回の理系講座の紹介です。
1月は宇宙の誕生から生命の進化まで、といった壮大なテーマを扱っています。まずは宇宙の誕生から物語が始まります。
もともと興味があった生徒も多かったのか、「ビッグバン」などの用語も良く知っていました。
さらに、宇宙の歴史をたどりながら、太古の地球の成分についても勉強しました。
ここから話は生命へと移っていきます。
生命の誕生と進化に関する映像を見ながら、みんなで太古の地球に思いを馳せました。
太古の地球には、今の生物と似ているものもいれば、全く想像もできないような姿をした生物がいることに、生徒たちも驚いていました。
そして、クセジュは授業だけではなく宿題もユニークです。
授業で学んだことを、クロスワード形式で思い出しながらまとめていきます。
宇宙と生命の誕生のロマンを子どもたちが感じてくれたらうれしいなと思います。新中学1年生向けの理系の講座はこれだけではありません!
土曜日に「算数重要単元復習講座」を実施しています。
1月は苦手意識を持つ生徒が多い、計算に関する復習を扱っています。
苦手な生徒に寄り添えるよう、クラスは少人数で行っています。
先生が密着して教えてくれるので、苦手だった「割合」の問題もようやく「わかった」という実感を持ってくれたようです。
1/17(水)
「1月の中学準備講座がスタート!」1月の中学準備講座は理系講座では理科に、文系講座では社会につながる内容を扱っています。
中学校になると、「難しい」とか「覚えるのが大変」と言った理由で理科や社会に苦手意識を持つ生徒が多くなります。
しかし、本来、理科や社会は身近な生活と結びついている教科です。
そして、そのつながりが分かると、とても面白く感じることができる教科でもあります。
文系講座では「家族が経験した現代の歴史」というテーマで、昭和・平成・令和の日本と世界の様子を学んでいます。こちらは生徒たちと一緒に歴代内閣の支持率を見ているところです
当時の社会で起こっていることと政治がどんなふうに関係しているのかを考えていきました。
さらに、クセジュ開校40周年ということで、この40年間を振り返ってみました。
時代を10年ごとに区切り、社会の出来事と当時流行していたキャラクターがどんなものだったのかを合せて時代の特徴を考えてみました。
最後は、この40年の社会の変化を踏まえて、電話がどんなふうに、そしてどんな理由で進化してきたのか、女性のメイクはどんなふうに時代を反映していたのかといった、生活やファッションについて、ゲーム感覚で考えていきました。
グループワークをする中で「うちのお母さん、この時茶髪だったらしいよ」などといった話も出てきました。
想像以上に生徒たちが関心を持ってくれたので、宿題として、お母さんやお父さんに昔の思い出をたっぷり聞いてきてもらうことにしました。
次回以降も、様々な切り口で歴史と私たちの生活を、面白おかしく結び付けていこうと思います。
1/6(土)
「冬期講習最終日」クリスマスから始まった冬期講習も、とうとう最終日となりました。
最後日ということで、今回は全ての講座の授業を紹介します。まずは文系講座。
ここまで、多くの人が当たり前だと考える「正義」と「悪」という対立構造を、少し違った視点で眺めてきました。
今回の授業では、「ロシアとウクライナの問題」に当てはめて考えてみました。
あらかじめ宿題でこの問題について調べてきてもらいました。
すると、必ずしもどちらかだけが悪い、と決めることができないということがわかってきました。
授業の締めくくりは、戦争に関する意見文を書いてもらいました。
お次は理系講座。
最終日は少し背伸びをして三平方の定理を扱いました。
別名ピタゴラスの定理とも言われるこの定理は「直角三角形の3辺のうち2つまで長さがわかれば、残りの辺の長さも求められる」というものです。
授業ではレオナルド・ダ・ヴィンチが証明した方法を実際に確かめることにも挑戦しました。
最後は英語講座です。
中学校に入って最初にぶつかるのが、「英単語を覚える」という壁です。
全く知らない単語を覚えるのは意外と大変です。
そこで、今回の授業では英単語をパーツごとに分けて、その意味を考えてみました。
例えば、接頭語の「uni」には「1つの・単一の」という意味があります。
子どもたちが聞いたことのある「unicorn」や「universe」に「1つの・単一の」という意味があるのかを考えたりもしました。
中には「UNIQLO」という単語を挙げてくれる子どももいました。
調べて見ると…「なるほど!」と思える意味だったので、みなさんもぜひ調べてみてください。冬期講習の「中学準備講座」はあっという間の7日間でした。
1月の「中学準備講座」からは理科と社会の講座が始まります。
ここでもクセジュならではの視点で「楽しくてためになる」授業が受けられます。
「中学準備講座」は1月からの参加もOKです。
この機会にぜひ、クセジュの授業を体験してみてください。
○ 中学準備講座、詳細は ▶︎ コチラ
1/5(金)
「冬期講習も後半戦に入りました」1月に入りいよいよ冬期講習も後半戦を迎えました。
ここからは、前半で扱った内容とこれから中学校で学習する内容が結び付いてきます。
文系講座では芥川龍之介が書いた「桃太郎」のお話を読みながら、「正義とは何か」について考えてもらいました。
「正義」とは、時代によって、思想によって、国によって、さまざまな立場をとります。
自分が考える「正義の定義」をもとに、自分自身の背後にある考え方がどのようなものなのかも分析していきます。
中学校の国語のテストでは、自分の考えを書く作文が出題されることが増えてきました。
今のうちから、「自分自身がどのような考えを持っているのか」、その考えを「どのように他の人に伝えるのか」を練習することが、結果として学校の定期テストにも役立つのです。理系講座では、授業の中で作成した立体をもとに、それぞれの立体の性質について学びました。
先生に教えてもらった性質が、「本当にそうなのか?」を確かめる意味で、これらの性質を計算で確認することにも挑戦しました。
中学校で学習する空間図形(立体)の性質なんて全て覚えてしまえばいいじゃないか、と思っている人も多いです。
しかし、計算を使って「理屈として」理解すれば、わざわざすべてを覚える必要はありません。
そして、理屈が分かっていれば、当然、応用もできます。
また、中学校の数学で学習する「平方根」にもつながる「二乗するとa(整数)になる数」を筆算を使って探すことにも挑戦しました。
中学校になると勉強が難しくなる、と心配している子どもたちも多かったのですが、だんだんと「難しいけれど面白いかも」と思い始めてくれているようです。
2024 1/4(木)
「私たちの知らない桃太郎」今回は文系講座の授業を紹介します。
冬期講習では桃太郎のお話をさまざまな視点で眺めています。
桃太郎は、もともと岡山の民話として語り継がれてきました。
民話の中の桃太郎は、鬼退治に行くこともなく、働くのも面倒に思い、おじいさんとおばあさんを困らせていました。
そんな桃太郎ですが、どのようにして鬼退治をするお話が生まれたのか。その秘密も岡山県にあるようです。
昔、岡山県は吉備の国と呼ばれていました。
この吉備の国には「温羅(うら)伝説」というものがあるそうです。
この温羅を退治した「吉備津彦」の伝説が、桃太郎の話の中に鬼退治が出てくる原型となったという説があります。もともとは全然違う話であった桃太郎が、どうして今の私たちが知っているストーリーで残っていったのか。
そのあたりも授業の中で子どもたちと考えていきます。
余談ですが、この温羅伝説はちょっと切ないお話でもあります。
興味のある人はぜひ調べてみてください。
12/28(水)
「さらに複雑な立体にチャレンジ!」前回に続き、今回も理系講座を紹介します。
比較的単純な図形をイメージしたり、書いてみたりしたところから。ちょっとレベルアップしていきます。
しかし、今回は「何となく」や「当てずっぽう」は通用しません。
想像力を働かせながら、かつ授業で教えてもらった知識も使って立体を作っていきます。こちらはメラミンスポンジを切って正多面体を作っています。
どんなふうに切ったら作りたい立体が完成するのか、グループごとに議論していました。
一方、こちらでは厚紙を使って正多面体を作成しています。
メラミンスポンジと違って、やり直しがきかないため、正確な図を描くことが重要になります。
時間はかかりましたが、何とか生二十面体まで完成しました!
子どもたちも、これまでにこんなに大きな立体は作ったことがなかったようです。
自分たちで作った立体に愛着もわいたようで、完成後も大切に扱っていました。とある立体に切り込みを入れると、どんな形になるのか。
実際に作った立体を、色々な方向から見るとどんなふうに見えるのか。
こんなリアルな体験が、中学校の数学における「センス」や「感覚」として大きく役立つのです。
12/27(水)
「頭も手も動かして考えよう!」「図形を楽しむ」というテーマで始まった理系講座の2日目。
今日の授業では頭だけではなく手も動かしてもらいました。立体図形は中学校の数学でも出てきます。
しかし、中学生になるとこの空間図形の分野を苦手とする生徒が結構多いのです。
そして、図形の形状を正確に認識したり描くためには「持って生まれたセンスが必要」だと多くの人が思っています(私もそう思っていました)。
だから、「センスがないから図形は理解できない」と結論づけてしまうのです。実は、みんなが思っているこの「センス」はちょっとしたコツをつかめば身に付けることができるのです。
そこで大事なのが「手を動かす」ことなのです。授業では子どもたちにいろいろな立体をフリーハンドで描いてもらいました。
最初は形がいびつで上手に描けなかった生徒たちも、先生から「コツ」を教えてもらうと…わずか数十分でこんなにきれいに立体が書けるようになったのです。
こちらの図形もすごく完成度が高いです。
また、図を書くだけではなく、実際に立体を作ってみる、という取り組みも「センス」を身に付けることに大きく役立ちます。
まずは比較的作りやすい立体から作ってもらいました。
次回の授業では、もっと複雑な立体の作成に挑戦してもらう予定です。!
12/26(火)
「冬期講習から中学準備講座がスタートしました」12/25から小6の冬期講習がスタートしました。
この冬からは「中学準備講座」と題して、単なる先取り学習ではない、中学校から始まる勉強に対して。「面白そう」と期待感を持てるようなカリキュラムを用意しています。講習の初日、これまで通ってくれている子どもたちに加えて、新しい子どもたちが入ってくれたことでクラスの雰囲気もちょっと変わりました。
そんなこともあってか、先生たちもやや緊張しているように見えました。文系講座は「正義の見方」というテーマで、物事をさまざまな視点で眺めることに挑戦します。
手始めに、1枚の絵を使いそれがどんなふうに見えるか、子どもたちに意見を出してもらいました。
絵というのは見る人によって受け取り方や感じ方が違いますから、さまざまな見方ができるのも不思議ではありません。
では、物語ではどうなるのか…
そこで今回のテキストの登場です。
誰もが知っている「桃太郎」のお話を「鬼の目線」で考えてみたらどうなるのか、こんな視点で読んでもらいました。
「図形を楽しむ」がコンセプトの理系講座では、「オイラーの多面体定理」といういかにも難しそうなキーワードが登場していました。
子どもたちが考えた図形にもこの定理が成り立つのか、それを確かめながら先生が定理の証明をしていました。
証明が終わったときには、思わず「おぉ~」と感動の声があがっていました。
英語講座では、わかっているようで意外とわかっていない、アルファベットの発音の秘密について勉強しました。
これまで感覚で「わかっているつもり」になっていたものが、理屈として納得できたと喜ぶ子どもたちの姿を見ることができました。2日目以降も、さらに楽しくて興味深い授業が展開されます。
先生も子どもたちも楽しく学んでいる授業の様子は、引き続きこちらでお伝えしていきます。
ご期待ください!