千葉県公立高校入試の話をしよう~実はよく知らない点数以外のお話~

クセジュの日常

(最終更新日

 1月になると現中学3年生の入試がスタートします。

 実はここ数年、千葉県公立高校を受験する生徒が県全体で減少しつつあります。

 昨年度は千葉県内の中3生70%程度が公立高校を受験したようですが、この数値はここ5年で最も低い数値です。

 

 とは言うものの、それでも公立高校を第一志望にする生徒が多いのは事実です。

 ご存知の通り、千葉県公立高校入試は単純に当日の点数だけで合格・不合格が決まるわけではありません。

 でも、その「当日の点数以外の部分」を中3になるまで知らなかった…という人が多いので、今回は千葉県公立高校入試の仕組みについて、ちょっとお話します。

内申点って何?   

 

 千葉県公立高校入試は、この「内申点(ナイシンテン)」なしでは語れません。

 内申点とは、≪中11年間の平均値)・中21年間の平均値)・中32学期間の平均値)の9教科の通知表をそれぞれ点数化し合算したもの≫です。45点(9教科×5 ←5段階評価を点数化)×3年間=135点満点で算出さます。この数値が「調査書」に記入され、出願時に入学願書と共に高校へ提出されることになります。                                                   

千葉県公立高校入試のほとんどが入試本番では、

学力試験     内申点

500点 + 135点 + 他各記録 = 総得点

                   という形で総得点を算出します。

学力試験と内申点の比率は、

学力試験     内申点         およそ

500点 + 135点 = 4 : 1

                        となります。

 

 つまり、当日の学力試験が合格への大きな鍵になるということです。もちろん、内申点が良ければ入試本番で有利になることは間違いありませんが、だからと言って内申点を過度に心配する必要はありません。

 県内トップ校の1つである県立船橋高校は、前期入試のみ「内申点を0.5倍して、当日の点数に加算して合格者を選定する」と定めています。

※2020年度入試において、東葛飾高校前期入試においても内申点を0.5倍することが決定

つまり、県立船橋高校前期入試および東葛飾高校前期入試は、

 

学力試験    内申点          およそ

 500点 + 67.5点 = 7 : 1

となり、県立船橋高校と東葛飾高校は「当日の点数(実力)を重視して、合否を決めますよ!」というメッセージを明確に示しています。

 

他各記録って何?

 入試当日の総得点に入る「他各記録」は加点対象です。皆勤、生徒会活動、部活動、英検や数検などの各種検定、ボランティア等々、中学校生活で頑張ったことを少しでも多く評価してあげようという、というわけですね。

 前期入試ではこの他各記録も点数化されるわけですが、その点数幅がすごい(汗)。学力重視のいわゆるトップ校は0点ですが、県内を見渡してみると265点という学校もありました。

この学校の場合は

当日の点数   調査書                    総得点

500点  + 400点(内申点135点+他各記録265点) = 900点満点

 で合格不合格を決定します。皆さんが受験しようとしている公立高校はこの「他各記録」を何点満点で当日点数に加算するのかは、知っておく必要がありますね。

 

審議対象って?

 ここでよく中学生や保護者の方に聞かれる質問に答えましょう。

「公立高校によっては、内申点での“足切り”があるの?」

 ⇒ありません。でも、『1』は絶対にダメです。

 

 調査書において、ある条件に該当してしまうと『審議対象』となります。『審議対象』とは、

 入試専門家の私からすると非常に怖い言葉で…審議対象=合格が難しくなる、と考えて良いでしょう。

 ほとんどの公立高校が提示する条件とは、『評定1があること』です。つまり、中学3年間で1度でも5段階評価の通知表において『1』を取ってしまった場合は…ピンチということです。

 もちろん、入試本番で他を圧倒する点数を取ることができれば、オール3でも東葛飾高校に合格できるわけですが…内申点が良いに越したことはありません。でも、よく耳にする「東葛飾高校や県立船橋高校には、3年間の通知表がずーっとオール5でなければ合格できない!」はウソですからね。

 

「審議対象の条件って、他にもないんですか?」

 ⇒あります。高校ごとにその基準は設定されています。

 

 審議対象となる条件は各公立高校で異なります。このエリアでちょっと注意しておきたいのが、我孫子高校です。我孫子高校の審議対象の1つに…

「内申点90点未満、または100点未満で1教科でも2がある場合」

とあります。この条件は我孫子高校の偏差値を考慮すると、かなり厳しいものです。

 つまり、中学3年間で「オール3平均」の生徒や、中学校の9科目(5段階評価)において3と4が半分ずつあるぐらいの成績だけど、1教科だけ2があるという生徒は『審議対象』になるわけです。うーん…厳しいですよね。

 この審議対象に関する情報を含めた公立高校の入試要項は、各高校のホームページに掲載されています。気になる公立高校があれば、ぜひ見てみてください。

 

 

 簡単ではありますが、千葉県公立高校入試と内申点(中学校の成績)の関係をお話しました。

 中学1年生・中学2年生の皆さんにとって、中学校での成績や部活動での頑張りが自身の公立高校入試にどのように影響するか?が、少しでも理解してもらえたらうれしいです。

 

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