7月23日は江戸川台教室と松葉教室、そして7月27日は柏教室、新松戸教室、我孫子教室合同で中1の保護者会を現状報告と方針の共有会という形式で実施いたしました。夜の時間帯にスタートしたこと、さらにはライブ映像配信型の会ということもあり90%以上の方々にご出席いただきました。本当にありがとうございます。会は代表の鈴木が中心にお話しました。
最初は「クセジュにお子様を通わせる意義は何か?どこにあるのか?」ということと「学校の定期テストや内申に対してクセジュはどのように考えているのか?」ということを改めてお伝えしました。我々は「“テストの準備の際にとにかく近道をしてでも高得点を取る”という世間一般に広まっているやり方は意味がない」と開校からずっと言い続けてきました。しかしながら、生徒や親御さんにとっては目先の内申点の重要度が高く、とにかく内申点を上げることだけに意識が向かいがちです。さらには内申アップを謳う数多くの塾が声高々に定期テストの対策を打ち出すことよってその考えはより一層助長されます。確かに内申の指導を徹底的にやるとお子様や保護者の方には非常に受けが良いのです。しかし一方で定期テストの点数アップ、内申アップのために安易な近道の勉強に凝り固まってしまうと、
① テスト終了後学習したことをすぐに忘れてしまう勉強法になりやすい
② 考えるよりもやり方(作業)を覚えることが勉強だと思ってしまう
③ ②によって、自分で考える(メタ認知力を発揮する)という機会が乏しく受け身の姿勢になる
※クセジュが定義するメタ認知力
自分が何がわかっていて何がわかっていないかを俯瞰的な視点から考察し、それを補うための筋道を主体的に立て実践する力
という状況に陥ってしまいます。特に厄介なのは②です。思考力や発想力を鍛えるのに最も適切な中1、中2の時期に「勉強=暗記すること」という癖が身についてしまうと、学年が上がるにつれて次第に伸び悩んでいきます。さらにこれからの社会においてはそのような暗記型の学力は全てAIに取って代わられる可能性が高く、ますます無意味なものになるかもしれません。こういった状況を危惧しているのか、首都圏の難関公立高校の内申の比率はどんどん下がってきています。来年度行われる千葉県の公立入試でも東葛飾、県立船橋といった難関公立高校は合格を判断する際に学科試験に対する内申の比率を大幅に下げています。昨今この傾向は非常に顕著で、それが一体何を意味しているのかを理解してもらうようなお話をしました。
続いてクセジュの内申指導や定期テスト対策の位置づけをお話しました。
クセジュは定期テスト指導を
①生涯役に立つテスト勉強法をクセジュ流AL型学習法(以下AL法)で手に入れる
②知識や技能を正確かつ緻密に身につける
③覚える前に考える。普段の授業やテストの準備においてメタ認知力を発揮して自ら考えながら学習する
という3つの機会として捉えています。保護者の方々は納得して頂く一方で、ご不安に思う点もたくさんあるはずです。というのも、コロナウイルスの感染拡大の影響で中学に入学してすぐに自宅学習になり、6月から通学が始まるや否や、大量の課題やハイペースの授業で混乱しているお子様も出てきているからです。しかしながら親が子供以上に不安になる、特にまだ起きていないことに対しての先行不安を持つことは子供に良い影響を与えません。そこからマイナス査定だけで子供を見てしまうと、結果的に子供の自己評価を大きく下げてしまいます。当然ながら学習意欲も大幅に下がるでしょう。
そこで“子供に対する周りの大人の理想的なスタンス”としてアドラー心理学でよく使われる「課題の分離」について解説しました。
課題の分離とは簡単に言うと、
「子供の課題と大人の課題を分けて考える。子供の課題に親は口出しはしない。」
ということです。“馬を水辺に連れていくことはできるが水を呑ませることはできない。”ということわざがありますが、子供の教育に関して言えば、親はわが子を心配するあまり無理やり口をこじ開けて水を呑ませるといった状況になりがちです。我々の役割は子どもにとって最適な学習環境を整えることであって、無理やり勉強を強要することではありません。そして、強要すればするほど子どもたちは勉強を義務として捉え、ますます勉強から遠ざかっていくのです。
「課題の分離がなぜ必要なのか」「その結果どうなるのか」「頭では理解していても課題の分離はなぜうまくできないのか」などをお話しました。最終的には課題の分離ができない周りの大人自身の深層心理を主体的に分析する必要があること、そのためには9月から3回に分けて保護者向けの勉強会を実施するのでぜひ参加してほしいことを伝えました。映像上にアクションボタンがあり、参加を希望される方に挙手ボタンを押してもらったところ、かなり多くの保護者の方が手を上げてくれました。うれしい限りです。私自身も、そしてクセジュ講師も子供の周りにいる大人としてしっかりと勉強していく所存です。
そして、今この時期は子供の課題をどうやってサポートするべきか。その方法としてこの後お話しするクセジュAL法のご理解とサポート(できているところに目を向けるプラス査定)が必要であることをお話しました。課題の分離自体は勉強会を機に来年の夏くらいまでにできるようになりましょうという約束もしっかりとしたうえで・・・。
そして最後のお話です。クセジュでは緊急事態宣言中に実施していたライブ映像授業と対面式授業のどちらも関係なく知識や技能を習得する機会、思考力に磨きをかける機会(いわゆるクセジュが提供する6つの力をバランスよく身につける機会)と捉え、さらに学校でも塾でも共通の理想的な授業の受け方、テストに向けた準備の仕方としてAL法の解説をしました。AL法はすでに5年前から導入して一定の成果を出し続けています。しかしながらライブ配信授業においてうまくいかない部分もあったので4月にAL法を再定義し、少しコンパクトにしました。
【ステップ1】 疑問に対する3つの作法
【ステップ2】 知識や技能を身につける作法
【ステップ3】 テスト準備の作法
【ステップ4】 テストやり直しの作法
この4つのステップを授業中、宿題や課題の最中、テストの準備中、さらにはテストや問題演習中に実践しています。これらを解説し、現段階での成果や変化、一方でなかなかうまくいっていないところとその原因を共有しました。
ちょうど保護者会を行っているタイミングに生徒たちは塾にきてAL法がうまくいったかどうかを定期テストが終わった生徒は定期テストで、まだ終わっていない生徒は塾の月例テストで「AL法テスト分析シート」を使って分析し、AL法のそれぞれのステップの弱い部分をどうやってクリアーするのかを教科ごとに分かれたり、個別にアドバイスしたり、議論する時間を作りました。
その様子を各教室から現場中継レポートとして教室の責任者がライブ映像でお届けしました。会の感想の中でもこのようなスタイルの保護者会は子供の様子も見ることができてとてもよかったようです。ライブ配信ならではのコンテンツですね。生徒たちも各ご家庭に映像が中継されていることを知ってか知らずしてかわかりませんが「独特の緊張感と和やかさのハーモニー」が随所に見られました。
この後8月の後半からご家庭と対面式またはライブ配信で面談を行います。課題の分離を念頭に置いて名称は面談ではなく“作戦会議”と位置付けお子様も一緒に参加できます。外部環境がどんな状況だったとしても勉強面では安心して2学期が迎えられるように、さらにはこのような状況の中で自ら学ぶことの重要性を早い段階で認識し、当事者意識を引き出すことができるように指導していきます。
[ 参加された保護者の皆さまの声 ]
先生方の熱い思いが伝わりました。学校の定期テストに一喜一憂せず、長い目で見まもりたいと思います。今後とも宜しくお願いいたします。
じっくりとお話を伺いながら、親の意識改革、と言うと大袈裟かもしれませんが、長い目で見た接し方をしていけるように心掛けたいと感じました。
今日もありがとうございました。リベンジノートがとても良いなと思いました。帰ってきたら見たいと思います。
ライブ映像配信での保護者会、この時期すごくいいですね。ありがとうございます。
子どもの勉強に対する取り組みについて、結果を追い求めることに固執していることに気づかされました。クセジュを選んだのはAL学習法に共感していたことを再認識しました。
本日はありがとうございました。ライブでの報告会、とても良かったです。リラックスして聞けたのもあり、内容もバッチリ入ってきた気がします。
課題の分離の話にハッとさせられました。一方でなかなか難しいテーマですね。
親としての課題がみえてきた気がします。これからもご指導よろしくおねがいします。
やり方を覚えるだけですぐに忘れるダメな勉強をしてきたので、今日のお話、大変耳が痛かったです。子どもに適切なサポートができるよう、親も勉強したいので、今後ともよろしくお願いいたします。
理解が深まりました。実施の授業風景が見られて、生徒一人ひとりに手を掛けていただいているのがよくわかりました。また勉強会に参加します。よろしくおねがいします。
子どもがAL型ノートと言って、学校のノートを見せてくれます。授業中にこんなにまとめられるものなのかと感心します。このまま続けて生涯役に立つ学習を身に付けていって欲しいです。ご指導ありがとうございます。引き続きよろしくお願いします。
ついつい、「勉強しなくて大丈夫なの?」「結果どうだった?」「ほら…勉強しないから…」「暗記すれば点数取れるでしょ」などなど…AL学習法に反する対応をとっていたことに気が付きました。勉強しないでゲームをしていると、つい…。親としての関わりも重要なこと、改めて学習することが出来ました。プラス査定(難しい~ですが‥)できる関わりが出来る様にしていきたいと思いました。勉強だけではなく、関わり方、取り組み方まで考えてくださっているクセジュに通わせていて良かった~と思っております。今後ともよろしくお願いいたします
本日はありがとうございました。休校中に素早くオンライン授業を取り入れてくださるなど感謝しております。本日のお話の中でも、課題の分離のお話は今年大学生になった息子を持つ親として、とても身につまされるお話でした。今後、心掛けながら子どもたちと接していきたいと思います。二学期の保護者勉強会も楽しみにしております。今後ともご指導のほどよろしくお願いします。