歌舞伎鑑賞教室に参加しました!

さる615日の千葉県民の日に国立劇場で開催されている「歌舞伎鑑賞教室」に参加してきました。普段はなかなか触れる機会がない歌舞伎、大人でさえなかなか足を運んだことのない方が多いのではないでしょうか。

この絶好の機会に定員を超える60名ほどの生徒たちが楽しみに参加してくれました。

 

小学部史上3度目の歌舞伎鑑賞になった今回、はじめて観に行ったときは、いわゆる“普通”の舞台を鑑賞しました。3時間近くの長丁場で飽きてしまっている生徒が多かったことをふまえて、今回は「歌舞伎鑑賞教室」に参加しました。はじめて歌舞伎を鑑賞する場合でもを楽しめるように、物語のあらすじやみどころ、衣装や道具について歌舞伎役者さんが丁寧な解説を行ってくれます。今回の解説は若手歌舞伎役者の中村虎之介さんによるものでした。また、上演中は、竹本(ナレーション役)の詞章が字幕表示されたり、イヤホンガイドによる場面の解説がされたりと、小学生でも歌舞伎が楽しめるような工夫がされていました。

 今回の演目は「神霊矢口渡」。この演目は、江戸時代中期に活躍した科学者でもある平賀源内が「福内鬼外」というペンネームで書いたものです。「歌舞伎のみかた」の中でも、江戸時代からタイムスリップしてきた平賀源内が登場し、「神霊矢口渡」の内容を紹介してくれました。

お話の舞台は、今から600年以上前の南北朝の動乱の頃。矢口渡守の頓兵衛は新田義興を水死させてしまい、ぜいたくな生活を送っていました。頓兵衛が不在の時に、義興の弟・義峰が恋人のうてなと共に頓兵衛の家を訪れます。二人に対応した頓兵衛の娘お舟は、義峰に一目惚れしてしまいます。宿敵ともいえる相手に恋をしてしまったお舟を中心に物語は進んでいきます。

 

登場人物それぞれの立場や思いが歌舞伎特有の技法で表現されており、その演技は圧巻でした。私自身も歌舞伎を鑑賞するのは初めてでしたが、生徒と一緒に歌舞伎を楽しむことができました。

終演後には、展示されている人形の前で見栄を切って写真撮影をしたり、お土産を買ったりと最後まで楽しんでいました。

 

今回の歌舞伎鑑賞会で、普段の教室だけでは得ることのできない経験をすることができたのではないかと思います。実際に自分の目で観て、文化を体感する。こういった学びが、これからのクセジュでの学びに活かされることを期待しています!

   柏教室  村本 洋介