誰も教えてくれなかった「読書感想文の書き方」教えます!

クセジュの日常

(最終更新日

 小、中学生の国語の宿題で、多くの子どもたちが困るのが読書感想文です。

 読書感想文の恐ろしさは、ほとんどの場合「読書感想文とは何か」を教わらないまま、とりあえず書かされるところにあります。

 そのため、上手に書けない子はただただ、「既定の枚数の原稿用紙を埋める苦行()」となってしまいます。また、「読書感想文を書くために本を読む」といった、ある意味本末転倒のような現象も引き起こします。

 

 かく言う私も、実は中学生時代は上記のような「苦行」をやっている子どもでした。

 そこで、私のように読書感想文が「苦行」になっている子どもたちに向けて、クセジュで私なりの読書感想文の書き方、取り組み方を紹介したいと思います。

 

STEP1 本を選ぶ

 普段本を読んでいない人にとっては、本を選ぶこと自体ハードルが高いと感じるのではないでしょうか。

 内容が面白くて、感想文が書きやすい本を選ぼう、そんな風に思う人が多いと思います。

 しかし、そんな本などはありません! というのも、その本で感想文が書きやすいかどうかはその人の人生経験によって違うからです。

 では、どうすればいいのか…

 小・中学生の皆さんであれば、まずは「共感できる部分がある」本を選ぶと良いかもしれません。例えば、自分がやっているスポーツと同じものが題材になっている本や、自分の興味がある世界や職業に関する本などは、比較的共感しやすいと思います。

 しかし、みんながスポーツに打ち込み、好きなことがあるわけではありません。中には「自分は何も好きなことがない」と思っている人もいるかもしれません。そんな時は、思い切って流行に乗ってもOKです。お笑い芸人が書いた小説が話題になったのであれば、それを読んでみるものいいのではないかと思います。好きな芸能人が出演したドラマや映画の原作を読んでもいいと思います。

 まずは「読んでみたい、読んでみようと思える本」であることが肝心です。

 

STEP2 読む

少しでも読んでみたいと思う本が選べたらあまり問題はないと思います。しかし、長い時間読書にふけることが難しい人もいます。

そんな時は、毎日○ページずつ読むと決めてしまうのも1つの方法です。どんなにおもしろくても、決めたページから先は絶対に読まない。そうすると、次の日も読もうと思えるというわけです。

 また、一人で頑張れない人は友だちと同じ本を読むのも良いと思います。本を読む楽しさのひとつには、同じ本をネタに語り合うということもあります。一人で読むのが辛かったら、たくさんの人と一緒に読めばいいのです。

 さらに、感想を膨らませるためには、読んでいる本の作者について、さらには本の舞台となっている時代や土地などを調べてみると新たな発見があるかもしれません。

 もしも、読んでいた本が思ったほど面白くなかったら思い切って本を変えてみることも必要です。そのためには、ある程度早い時期から本を選んで読みはじめていないといけませんが…

 

STEP3 いよいよ感想文を書く!

 ある程度本を読みはじめたら、感想文を書く準備に入ります。

 あれ!? 読み終わってからではないの? と思った人がいるかもしれません。読んでいる途中で感想文の準備をはじめて良いのです。

 本を読んでいる時に、ふと思ったことをメモしておくと良いです。せっかく思いついた良い考えも、時間が経つと忘れてしまうなんてこともよくあります。この時のメモは本当に一言程度で大丈夫です。要は、自分の記憶を引きだすためのキーワードですから。

 どこを読んだのかすぐに忘れてしまう人は、付箋などを使うと良いかもしれません。付箋ならペタッと貼れて、しかもメモもできます。

 

 こんなことをしながら無事に本を読み終えたら、本格的に読書感想文を書き始めましょう。しかし、ここで最も大事なことがあります。それは「読んだ本の内容はほとんど使わない」ということです。

 え!せっかく読んだのに…と思ったあなた、ここからが本番です。

 

 ここまでの段階で、皆さんは読んだ本をきかっけに何らかの感想や考えを持っていると思います。それを文章にしていけばいいのです。

 その時に意識するのは「自分の得意分野、自分のフィールドに持ち込む」ということです。実は、読書感想文において、本の内容はあまり関係ないのです。本を読んだことをきっかけにどんなことを考えたのかが重要です。極端な話をすれば、本の内容に触れるのは最初だけでもいいのです。そこから、自分の好きなこと考えたことにこじつけていけば良いのです。

 サッカーが好きだったらサッカーの話題に上手につなげるのです。

 実は、作文を上手に書くポイントがここにあります。作文が上手な人は、「つなげ上手」な人なのです。一見、何のつながりもなさそうなものを上手につなげると、新しい発見があるのです。それを作文でやると、読む人にとっても新たな発見のある作文になるのです。

 

~最後のアドバイス~

 作文を書く時にいちばん大切なのは「読む人を意識すること」です。皆さんが書く作文は、その作文を読んでくれる人への「手紙」のようなものです。楽しい気持ちで書けば、読む人にとっても楽しい作文になります。逆に、つまらないと思いながら書いた作文は、残念ながら読む人にとってもつまらない作文になります。

 読書感想文においても同じです。まずは、自分が楽しく作文を書けるように下準備をしましょう。そして、自分の得意な話題を上手に使って作文を書いてみましょう。