ケトジェニックダイエット 実践録(その1)

クセジュの日常

(最終更新日

目次

1.『ダイエット論~前編~』

2.ケトジェニックダイエットとは

3.大変なのは食材選び

4.そんな私を救ってくれたのは意外にも行きつけのラーメン屋でした

5.勉強と体作りは、似ている

 

『ダイエット論~前編~』

 

「全然太ってないじゃない」「ダイエットしなくてもよくない?」─このように指摘されている人を時々見ます。本人と他者の美意識の相違、あるいは自慢と妬みが交錯するのを垣間見る瞬間です。このような時に私が思うのは、少なくとも子どもたちはダイエットなどせずガッツリ食べて外遊びをすればよいということです。

──ITC会報誌より抜粋──

私事(わたくしごと)ではありますが、最近「ケトジェニックダイエット」なるものに取り組み始めまして、今回はそのことに関連したブログを書いていきます。

実はダイエットを始めたきっかけというものはなく、自分でも不思議なのですが「気まぐれ」としか言いようがありません。3年ほど前に健康と体型維持のために筋トレを始めました。それは何とか現在まで続けてきたものの、やはり若い頃とは基礎代謝量が違いますから、筋肉はついても脂肪はなかなか落ちないという状態から抜け出せないできたのです。とはいえ、この状況でも十分に健康であるという自負はありましたから、わざわざダイエットをするという発想は私の中にはありませんでした。そもそも食事を制限するということ自体が自分の性格に合わない行為でもあります。

ところが魔が差したというか、一度くらい真面目にやせて(あくまで脂肪のみ落とすという意味で)みようと思いたち、なんとか自分に合った方法を探して実践したのがケトジェニックダイエットだというわけです。

ケトジェニックダイエットとは

 この方法はざっくり言うと、「食事の量はあまり気にしなくてよいかわりに、炭水化物を摂らない」というものです。俗に言う糖質制限とは違って、ほぼ完全に炭水化物をカットしなければなりません。仕組みとしては、「本来人間は炭水化物が消化されたブドウ糖を主なエネルギーとして消費しているが、それを脂肪から作られるケトン体という物質を消費するサイクルに切り替える」というものです。このような状態をケトーシスといい、ざっくり言えばそこに到達するために食事の6割ほどを脂肪、残りをタンパク質という比率で摂取すとういう手法をとります。中途半端に糖質を控えるだけでは、このケトン体を消費するサイクルに移行しません。なお、今流行り(?)のMCTオイルというものを毎日一定量とるとトーシスが促進されるということで、私は摂取していました。

(※ケトーシス状態では体臭が強くなるなどの報告があり、私も自身で多少感じる部分はありました。このあたりは個々に調べてみて下さい)

 

 この方法を選択した理由は簡単で、まず健康を損なわない範囲(ちなみに、ビタミンやミネラルが不足するので、それは錠剤で補給する必要があります)で短期間における成果が期待できること。そして何よりも脂身の多い肉を食べることが推奨されることです。これは、ご飯や麺を食べられなくてもステーキやカルビを食べられれば十分に満足する私の食の嗜好に合っていました。ちなみにチーズなどはもちろん、バターやマヨネーズ(ハーフはむしろ糖分があってダメ)にもほとんど糖分は含まれていませんのでしっかり摂って大丈夫なのです。ただし気を付けなければならないのは野菜です。米、麺、パンというわかりやすいものを避けたとしても意外といくつかの野菜は糖質満載です(基本的に芋や大根、ニンジンなどの根菜類)。さらにドレッシングやタレといったものも「塵も積もれば」という意味で要注意です。

大変なのは食材選び

 このダイエットは自分にフィットしているやり方とはいえ、少々厄介な部分があります。食材選びです。今、ほとんどの食材は成分表のシールが貼ってありますから、それを確認しながらの買い物となりますが、「炭水化物だけほぼ含まれていない」というものは限られます。そうなると大体食事のパターンは固定化され、しかも完成されたレシピというよりは単発のおつまみのようなものばかりになってしまいます。私がこれまで摂取してきたものは以下の通りです。

・魚、特にサバの塩焼き(某コンビニのものは激ウマ) ・肉全般  ・各種チーズ

・ゆで卵 ・プロテイン ・カロリーゼロ系飲料  ・コーヒー

 お腹がすけばそれなりに食べてよいとは言え飽きます。成分表を見ながらスーパー店内をウロウロしても、結果的に大体同じようなものを買うことに。工夫があるとすれば、意外とタンパク質に偏るので調整としてゆで卵にマヨネーズをたっぷりかけたり、カッテージチーズにほぼ脂肪のマスカルポーネチーズをあえたりして変化をつけるぐらいです。また、全体的に値段が高くつくのもデメリットかもしれませんね。

 

 そんな私を救ってくれたのは意外にも行きつけのラーメン屋でした。

ラーメンといえば太る代表格のような食事ですが、実はラーメンのスープ自体にはほぼ炭水化物が含まれていません(その店のウリは鶏白湯なので特に)。敵は「麺」だけです。したがって私は「麺抜き」を敢行し、その分チャーシューなどを追加したのです。

「特製鳥白湯、麺メンマ抜き!チャーシュー3枚増し!煮卵増し!たまねぎ(注:糖分あります)2皿!」です。

それまでは「太る…」と言いながら週2で通っていたのを逆に週3に増やして楽しみとし、この状況を打破したのです。連れが同行するときには麺をそちらへ完全に流すことでWin-Winとなります。次章でも述べますが、このように続けるための工夫や仕掛けを考えることは非常に重要なファクターなのです。

勉強と体作りは、似ている

 話の時間軸を少し戻して、私がなぜ筋トレを継続できているかを話しましょう。ダイエットにしても筋トレにしても過酷です。相当な目的意識や精神力がなければ普通は途中で断念してしまうものです。ですから、ある程度の仕組みや仕掛けといった工夫をすることが必要になります。私がやったことは以下。

①自分に合っていて続けられそうな内容でメニューを組む。

②小さな成果が出るまでは絶対にやめない。

③チームを結成する。

 まず①については、完全に自宅や公園などで気軽にできる(ジムには通わない)内容にし、かつ有酸素運動は一切やらないと決めました。やりたくないものを渋々やることは避けたかったのです。

 そして②が重要なのですが、要するに「ここまできてやめるのは勿体ない」という気持ちに持っていくということです。個人差はありますが、筋トレの場合は大体2週間以上継続すれば何らかの手応えがあります。例えば懸垂が5回しかできなかったのが10回できるようになった等。

 そしてダメ押しは③です。私の場合は、志を同じくしながらやはり私同様自分に甘いという人物(クセジュの講師数人)を集め、ITC(池村体操クラブ)なるものを結成しました。自分一人では甘えてしまうところを励まし合い、時には叱咤するなどしながら「彼も頑張っているから俺も頑張ろう」という気持ちになるよう自分をコントロールしていくのです。そうこうしているうちに小さな成果が出てくるので、そうなったら逆に安易にやめられなくなります。私にはこの成功体験があったため、ダイエットにおいて最も肝心かつ鬼門でもある「継続」を淡々と遂行していったのです。

 さて、皆様もうお気づきかもしれませんが、これは勉強にも応用できます。勉強も楽しい瞬間ばかりではありません。時にはキツく感じてサボりたくなってしまうこともあるでしょう。そこで大事なのは、いかに自分のモチベーションをコントロールするか、もしくはやる気が無いときでも継続しやすい仕組みを作るか、です。上記①~③は多少アレンジの必要はあれど、ほぼ勉強に応用できる内容です。

 

 さて、時間がきましたので続きは次回に。ちなみに現在ケトジェニック継続3週目で4kg減です。期間は1ヶ月と考えていますので、ひとまず次回に最終結果報告します。