rootsから学ぶ

クセジュの日常

(最終更新日

みなさんこんにちは!クセジュ理系講師の原薗です。
今日は、江戸川台教室での理系教科授業レポートをお送りします。

突然ですが、小学校までの勉強と中学校からの勉強は何が違うのでしょうか?勉強の難しさが変わるのはそうなのですが、一番大きな違いは、”問題が解けるのは当たり前。理由も説明出来なければ評価されない”ように変わるところでしょう。
こちらの高校入試問題の解答用紙をご覧下さい。

回答欄には大きな余白があるだけです。この高校は、問題に対する解答に考え方まで全て書くよう求めています。計算が出来ればそれでヨシ、とはいかないのです。
高校入試より先の話になりますが、大学入試になると上のような”理由も含めて記述させる”方式の方がメジャーになります。
クセジュの数学科では、将来求められる能力が変容していくことを見越して、計算テクニックだけでなく、そのrootsも一緒に授業でお伝えしています。rootsを理解して初めて、toolとして自分の力にできると、クセジュでは考えています。

新中1数学の授業は、数学のrootsであるピタゴラスについて学ぶところから始まります。
ピタゴラスの定理で有名な人物ですが、彼が活躍したのは紀元前500年ほど前。数ある歴史上の偉人の中でも、最古の部類に入る人物ではないでしょうか。
ピタゴラスの業績の一つに、奇数の和に関する法則があります。当時は紙もペンも無く、石を並べることで数を表現していました。彼は”1+3+5+9+…”を、この様に並べて求めたと伝えられています。

授業ではおはじきを並べ、実際に体験してみました。
最初は生徒達も苦戦していましたが、少し経ったあと、ピタゴラスの方法に辿り着いた生徒がでました!お見事!(ピタゴラスの生まれ変わりか?!)
この様に石(数)を配置することで、1から始まる奇数の和が正方形の面積として表現できます。
奇数の和はこれで出せますし、偶数の和も似た方法で簡単に計算できます。これで、自然数の和が計算出来ることになります。法則性を見つけて、それを一般化する。現在の科学の手法にも通じる、研究の基本ですね。

世界で初めて自然数に着目し、その法則まで思いを巡らせたピタゴラスの功績は偉大ですが、この法則を更に一般化して広げた数学者がいます。彼については次回の授業でお話していきます。このような感じで、数学のrootsであるピタゴラスについて学び、自然数について掘り下げてきました。次回以降も起源に迫る授業を展開していきますので、どうぞよろしくお願いします。

おまけ
”1”を表現するという問題に対して……

なかなかウィットに富んでいて、これはこれで好きです(笑)