柏教室長の宮崎です。
今回は私の目から見た新中1の授業レポートをしたいと思います。
今日は2月の最後の授業日です。
1ヶ月かけて読んできた『星の王子さま』もいよいよクライマックス。
今日は物語の作者であるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリがどのような人物であったのかを紹介しています。
生徒たちも必死に板書を写しながら、彼がたどった人生と物語にどのようなつながりがあるのかを考えています。
私自身、小説を読むのは子どもの頃から大好きでした。
自分の知らない世界がそこには広がり、自分もそれを体験しているかのような気持ちになるからです。
小説を読むときは、まずはストーリーを楽しむところからスタートすればよいと思います。
しかし、小説の楽しみ方はそれだけではありません!
『星の王子さま』が書かれた時代はどのような時代だったのか、サン=テグジュペリはどんな人生を歩んだのかを知ることで、少し違う視点から読むことができるようになります。
物語に出てくる「僕」がサハラ砂漠に不時着する話などは、パイロットであったサン=テグジュペリが実際にサハラ砂漠に不時着した経験が元になっています。
さらに、王子が愛したバラはサン=テグジュペリの奥さんであるコンスエロさんがモデルだと言われています。
そんなことを知ると、王子がバラに向かって
「なんてきれいなんだ!」
と話しかけるシーンも、また違った視点で見ることができますよね。
さらには、キツネが王子に語ったセリフの意味もわかるような気がします。
「きみのバラをかけがえのないものにしたのは、きみが、バラのために費やした時間だったんだ」
散々わがままを聞いて、時間と労力、愛情をかけたからこそ自分にとってかけがえのない存在になる…
同じ男性として、サン=テグジュペリがこのセリフを書いた気持ちに何となく共感してしまいます(笑)
生徒たちが人生経験を積んでいく中で、クセジュの国語で扱った作品を最初に読んだ時とは違った視点で味わえるようになれば良いなと思います。
そのための「種まき」の1つが、今月の授業であったように思えます。