勉強好きな子どもに育てるための5つのヒント

勉強好きな子どもに育てるための5つのヒント

毎年、私の想像を大きく上回って成績が伸びる子がいます。その子たちに共通する点はいくつかありますが、最大の特徴は「勉強を楽しみながらやっている」ということでしょう。「好きこそものの上手なれ」ということわざがあるように、好きなことに熱中している間にいつのまにか得意になってることってありますよね。
今日はそんな勉強好きな子どもたちが持つ特徴と勉強好きになるためのヒントについて書いていきます。

 

勉強好きな子の特徴① 知的な興味関心が強い

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知りたい欲求が強い子どもは勉強が苦になりません。特定の教科や分野が大好き(例えば宇宙の図鑑を一日中眺めていられるとか、暇さえあれば小説を読んでいるなど)という子どもは自然とその分野の知識が増えていきます。
仮に勉強全般に苦手意識を持っていたとしても、「君の好きな図鑑の知識を得ることも立派な勉強だよ」という視点の切り替えを行ってあげると、「勉強=やりたくないもの=義務」という固定観念が外れ、特に幼少のうちはそれだけで勉強に対するネガティブな印象がなくなることもあります。

ひとたび勉強に対する嫌悪感や苦手意識を取り去ってあげると、年齢が上がり精神的な成長を遂げるに連れ、苦手な分野に対しても前向きに取り組めるようになっていきます。
1つでも得意な教科や分野を持っている子は、受験期になると得意分野を主軸にして勉強のリズムを作り、全方位的に成績が上がってくることが良くあります。
逆にどれも平均的で、義務的な勉強になってしまう子は楽しむよりも「やらなければならない」というプレッシャーが先行してしまいなかなかいいリズムを作れません。まずは熱中して学べる分野を見つけることが何よりも重要だということです。

 

好きな分野を見つけるために保護者ができること ~親は子どもの鏡~

何より強制しないこと。「この本を読んでみて」「この問題集をやりなさい」と強制すると、義務感だけが伝わり、かえって子どものモチベーションを低下させてしまいます。
子どもが小さなうちから、ご家庭に図鑑や辞典を揃えたり、定期的に図書館へ通う習慣を持ったりすること。あとは、親自身が積極的に読書や勉強に勤しむ姿を子どもに見せることが一番です。親は子どもの鏡ですから。

 

勉強好きな子の特徴② 思考する習慣を持っている

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「なぜ?」「どうして?」という好奇心を持っている子どもは①で挙げた興味関心の芽が育ちやすくなります。
特に現在はインターネットが普及したことで、わからないことはすぐに検索して、一定の知的欲求を満足させることができます。ですが、その前に一度立ち止まって「なぜこうなるのだろう?」「こういった場合はどうだろう?」など自分で仮説を立てる習慣を身につけると、事象に対してより深く考察することができます。
そうして一度立ち止まって思考した知識はやがて体系化され、さらに深く物事を推察できるようになるという好循環のスパイラルが生まれていきます。

 

考える習慣を持たせるために・・・

子どもがまだ小さいうちは親と一緒に何か作業をすることが良いでしょう。
クセジュ小学部では「個性発掘プログラム」という思考力や発想力を養成するプログラムを無料で用意しています。
このプログラムでは一見勉強とは関係のない「美術」「料理」「発明」など、毎年決まったテーマに沿って講義や創作を行っています。こうしたオリジナリティのあるものを創作する過程では必ず試行錯誤が必要になります。
例えば「料理」のプログラムでは生徒が考案した「卵の黄身が口の中でとろける食感のみたらしだんご」を作るべく絶妙な火加減を研究して(職人並みの難易度でした)何度もサンプルを作り直したこともありました。
料理は化学反応の宝庫ですから、思考のヒントは無数にあります。身の回りの不思議について疑問を持ったり調べたりするきっかけは、何か体験的な作業を一緒にすることで生まれるでしょう。

 

勉強好きな子の特徴③ ハマリ性である

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特に好きな分野がないという場合でも、ハマリ性というのは勉強好きの立派な才能です。
例えば「一日中ゲームばかりやって他のことは何もやらない」というのは、言い方を変えれば、「一日中ゲームだけをやるほど熱中できるものがある」ということです。

ゲームをクリアするためには「学習」することが必要不可欠です。
自分が陥りやすいミス、敵の弱点やパターン、味方の属性や特徴、効果的な技やコントロール技術など、ゲームの中で学ぶべきことは多岐に渡ります。それを飽きずに永遠と続けられるというのは、学習適性に違いありません。

以前、中3の冬休みに発売されたゲームがどうしても気になって勉強に集中できないという生徒がいたので、「お正月3日間でクリアしよう。
そしたら心置きなく受験勉強に集中できるだろ」とアドバイスしたことがあります。すると彼は本当に3日で全ステージをクリアし、ゲーム機を押し入れに封印して、見事トップ校へ合格しました。

ハマリ性の子は往々にして瞬発力に秀でている子が多いです。
それはハマったことがあるという経験が、最大出力で最も効率的に学習するすべを体感的に学ばせてくれるからです。
そういった子のベクトルが勉強へ向かった時の精神状態はまさしく「無心」の状態で、これは「好きなこと」をやっている時と全く同じスタンスなのです。

 

 寝食を忘れるほど熱中することがある

ということはジャンルを問わず素晴らしいことです。
テレビゲームなど、保護者にとってあまり好ましくないものに熱中している場合でも、とことん極めるまでやらないと気が済まない子は、勉強においても強力な武器となる教科を持っている傾向が強く、早期に自分の進みたい分野を見つけたりします。
長く温かい目で見守ってあげてください。

 

勉強好きな子の特徴④ 粘り強い

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「小学校の時は特に問題がなかったのですが、中学に入ってから急についていけなくなって・・・」という相談を受けることがあります。
その理由は、勉強がより学問的になり、ただ知識を得たり、がむしゃらに演習をしたりするだけでは足りなくなるからです。

では何を意識すべきか?それは「根本を理解する」ことです。

小学校の掛け算や割り算の計算は一定の反復練習を繰り返し、ある意味手法だけ身につければ、とりあえずは正解できるようになります。
しかし、中学数学の文字式などは数字を文字に置き換えるという概念をしっかり理解しなければ、いずれ発展的な問題には対応できなくなります。
しかも、それら根本理解は1度授業で先生から聞いただけで身につくものではありません。自分の頭の中で思考し、納得した上で1つ1つ地道に身につけて、時には後戻りして再度確認して、という作業が必要です。

ですから、一度聞いて「わからない」ことに対して、むやみに放り出さず、頭と手を使って「どこがわからないのか」「わかるためにはどんな思考や知識が必要なのか」「どこに戻るべきか」などを洗い出していかなければなりません。
それだけでなく、中学では単純に覚えるべき単語や事柄も増えていくので、小学校の頃とは勉強の質、量ともに大きく負荷が上昇します。
それにへこたれない地道さがある子は結果が出やすく、自ずと勉強に対して得意意識を持つようになるので、好きになっていく傾向が強いでしょう。


粘り強さを育てるために

アドラーが昨今大きなブームになっていますが、クセジュでは以前からアドラー心理学を積極的に取り入れています。
アドラー曰く「子どもを叱っても褒めてもいけない」。
叱ったり褒めたりする行為は自分の意思通りに子どもをコントロールしようとする欲求から生まれるので、それを繰り返すと他者にコントロールされる子どもに育ってしまうということなんですね。
そこで、アドラーは子どもの行動そのものに注目してあげようと説いています。
要は褒めるのではなく、子どもの行動にとことん共感し寄り添うこと。すると子どもの承認欲求は満たされ、自分の意志で努力できる子に育つということです。
もちろん言うは易しでなかなか実践するのは難しいですが、意識したい視点だと思います。

 

勉強好きな子の特徴⑤ 目標達成志向である

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目標を設定して、それを達成することに喜びを感じるタイプの子にとって、勉強はとても相性がいいです。
勉強は目標設定が容易で、小テスト、定期テスト、入試というように小目標から大目標へ向けて段階的にゴールを設定できますし、点数や順位といった形で数値で結果が出てきます。
新たな目標も立てやすく、未達成の場合の修正も比較的無理なくできるでしょう。
東大に受かる子の部屋には「東大合格」という張り紙あるという話もあるように、目標に向かって走ることが好きな子は勉強好きになりやすいと言えます。

ただ、逆にお正月に立てた目標を実際に達成できる人は1%に満たないという話もあるように、1人で正しい目標を立て、期限通りにそこに到達するのは非常に難しいという面もあります。
そこで、一緒に頑張れるライバルの存在や、絶えず目標に向けての鼓舞と定点観測をしてくれるコーチのような存在がいれば、諦めることなくモチベーションを保ち、目標達成志向の子になりやすいでしょう。
熟練度の高い集団塾はそういった環境が整っているので、目標達成志向になるにはかなりオススメです。

ということで最後は少しセールスが入りましたが、勉強好きな子どもの特徴について挙げてみました。

まとめ 勉強好きな子の特徴

①知的な興味関心が強い

②思考する習慣を持っている

③ハマリ性である

④粘り強い

⑤目標達成志向である

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